2021年2月20日土曜日

近況0220:博論の進捗、2nd R&R、改稿&改稿、機械式時計

二日前、博論計画書のドラフトを委員会に送付し終わって一息ついている。3時就寝、8時起きが続いていたのだが、少しずつ戻していっている。


1. 博論の進捗

博論は19世紀末から20世紀前半にアメリカへ移住した日本人移民の社会移動に関するものになる。データは80年ほど前の強制収容所のアドミンデータ、1960年代の日系人のサーベイデータ、米国国勢調査1920, 1930, 1940のフルサンプルを10年ごとに出生地と名前と年齢でリンクしてパネルデータにしたものを主に用いる予定である。

来週の金曜日に第一回コミティーミーティングがあり、コミティーの4人全員からフィードバックをいただく予定。今の進捗だと、今年の4-5月に計画書が承認され、そこから博論をひたすら執筆し、来年の夏終わり(5年目終わり)には初稿を完成させ、1年間かけて修正・審査の予定だ。ちょうどここから2年後の2023年2月から5月の博士課程修了(=博士号取得)を目指している。修了後どうするかは完全未定だが、最近は博士号取った後のことはあまり考えないようにしている。


2. 2nd R&R

昨夏にR&R(修正再査読)をもらって、10月に再投稿していた論文が、無事に(?)2nd R&R(修正再々査読)になり、対応を進めている。投稿してから既に1年を超えていて進捗がカタツムリレベルだが、第三ステージ(*)に進めたのは嬉しい。前回の1st R&Rではレビュワーの修正要求とともにエディターから本質的な修正要求がたくさんあり、レスポンスレターが論文本文とあまり変わらない長さになった。

(*)ちなみに一部のジャーナルでは第三ステージの査読をせずに、第二ステージまでで結論を出すところもあるが、私が出しているところは基本的には第三ステージまではあって、稀に第四ステージ、第五ステージもあるらしい。

今回の2nd R&Rでは本文81箇所にエディターによるコメント(主に表現に関するもの)が入っており、かなり丁寧に修正すべきところを指摘された。正直、ここまで細かくするものかと驚いた。エディターはかなり有名な教授で、お忙しい方だとは思うので、大変感謝ではある。ただ、前回とは違い、修正は基本的には表現や言い回しや主張の強弱に関してで、レスポンスレターもシングルスペース1-2枚程度で終わりそうである。

なお、最近同じジャーナルに論文をアクセプトされたシニアの教授でも2nd R&Rでは数十箇所本文に細かい修正コメントつけられたらしいので、自分が院生だから丁寧に対応してくれているというわけではなさそうだ。第三ステージの査読も4ヶ月から半年かかるようなので、なるべく早く再投稿したい。


3. 改稿&改稿

二つの論文(一つは共著、一つは単著)を結構長いこと投稿準備しているが、修正点がどんどん見つかって、なかなかリビジョンが終わらない。できるだけ、両者とも3月中には投稿してしまえるようにしたい。共著の方は自分は責任著者ではなく、ジャーナル選定は責任著者の先生にお任せしているのだが、単著の方はDにまずは出してみようと思っている。デスクリジェクト( =査読にさえ回されない)される可能性も高いが、まだ博士課程修了予定まで2年はあるので、諦めずにトライするつもりだ。

ちなみに総合トップジャーナルになると自分の指導教員や、副指導教員の70代の大御所の先生でも一年に数回リジェクトされて悔しがっているレベルになる。院生中に責任著者として掲載できる人は超エリート大学(東海岸のHPや西海岸のB)に限られている印象だったが、去年は同期がD、先輩がASRとSFにアクセプトされることに成功していて、現所属先の院生でも載せれる人は載せれるんだとわかった。ただ、査読に 最低1年(長くて3年)はかかることを考えると、今年の年末くらいから投稿する分にはジャーナル選択に関して現実的な判断をしていかなければならないと思う。


4. 学会・学会発表

PAA(アメリカ人口学会)で論文が2本、口頭報告でアクセプトされたので、その準備もする必要がある。残念ながらZoomである。主催者によると「Zoom fatigueを減らすため」に報告時間が12分に短縮されたらしく(笑)、内容をかなり凝縮させる必要がありそうである。

SSHA(Social Science History Association)という歴史人口学、(計量系の)歴史社会学、経済史学、歴史学の研究者で構成される学会に加入しようと考えており、とりあえず11月の大会にエントリーを検討中だ。これは3月中旬までにアブスト提出で結構急ぐ必要がある。


5. 機械式時計

最近、趣味で「機械式時計について調べること」にハマっている(機械式時計を持っているわけではない)。特に時計業界の歴史、機械式時計の仕組み、職人養成制度について素人なりに調べて楽しんでいる。最近は、アメリカの時計愛好家コミュニティや、愛好家の方が作る解説youtube動画(例えばこのフォロワー22万人のyoutubeシリーズ)を就寝前に1.75倍最速で観ている。ちなみに日本語だと「腕時計のある人生」の動画がなかなか面白い。仕事としての研究と違い、出典の正確さとか、意義とかを一切気にせずに、楽しいから楽しめるのが良い。

もともと時計は好きなのだが、現在所持している一番高い時計でも4万円のMondaineのクオーツの時計(スイス鉄道のやつ)で、機械式時計は持っていない。ただ、現在、カジュアルで使える機械式時計を選定中である。もちろん、院生としての給料では予算も限られていて、今のところは1965年のSEIKO の初代ダイバーズウォッチ(通称62MAS)の復刻版(海外型番はSPB147、日本型番だとSBDC105)の購入を検討しているところだ。値段は1000ドルと、SEIKOのダイバーズウォッチの中では中価格帯(日本だともうちょっと高いが、アメリカの方がさまざまな事情で安い)。この復刻版は英語圏のSEIKO愛好家コミュニティで62MAS reissueや62MAS reinterpretationシリーズと呼ばれるものの一つで、とても人気があり、値段が3倍-4倍するTudorのBlackbayとクオリティを比較する動画まで複数出てきている(例えばこれとかこれ)。

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