2016年6月6日月曜日

パネルデータ分析における検定

修士2年なってから少しばかりパネルデータの分析をかじっている。ある先生から社会学でパネルデータを分析する際には様々なモデルの結果を併記して、結果に違いがある場合は種々の検定(e.g. F検定とかLM検定とかハウスマン検定とか)の結果を考慮しつつ、なぜ違いが出たのかも含めて解釈していくのが良いということを聞いた。たしかに社会学者のパネルデータの分析ではプーリングOLS推定、ランダム効果推定、固定効果推定、ハウスマンテイラー推定の結果を併記している論文(e.g. 中澤 2010)がちらほらみられる(ちなみにハウスマンテイラー推定を私はあまり理解していない)。

ただ、社会学者の内部であんまりコンセンサスがないように思われ、別の先生には「基本的に固定効果モデルを使えばよい」と教えられた。実際に検定等に言及をしないで突然特定のモデルを使っている事例を目にすることもあるので卒論・修論のレベルではそれでもゆるされるのかもしれない(おそらくきちんとした手順を紹介されている経済学系の先生からは怒られると思う)。

個人的には、完璧なモデルなどあり得ないので、すべてのモデルを併記して、検定で採択された特定モデルをベースにしながら、棄却された諸モデルとの違いも説明して結果を解釈していくようにする(上記の中澤論文の方法)のが望ましいという結論に至った。今後はスペースがゆるせばそうしたい。

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