2017年9月16日土曜日

米生活ログ(1)新居での生活と入学式まで

これから米国での生活の定期的な記録をつけてみることにした。ブログなのでパーソナルなことはあまり書けないが、覚えておくためにも良いと思っている(自分のために日記を書いてもいつも三日坊主に終わるので)。

1. エジプト学ハウスでの生活


新居
新生活は落ち着いて来た。ブラウン大学から北に歩いて15分くらいの高級住宅街の大きな一軒家の三階の一部屋を間借りしている。家をシェアしている他のメンバーは7人ほどいて、中国人のおじさん一人を除いて、全員ブラウンのPhD課程の留学生(オランダ人1名、イタリア人1名、スペイン人1名、ロシア人1名、イギリス人2名)である。そして、自分と下の階のイギリス人女性(現代文化・メディア学専攻)以外はエジプト学・アッシリア学・考古学専攻の博士課程の大学院生であった。ちなみに家は二世帯住宅のような構造になっており、大家さん夫婦も住んでいる。旦那さんの方がブラウンの古代史専門の司書さんで、息子さんがブラウンのエジプト学・アッシリア学部で博士号を取得された繋がりで、この家にはブラウン大学のエジプト学、アッシリア学、考古学の博士課程の学生が住んでいるとのことだった。リビングはエジプト学とアッシリア学関連の本で溢れており、会話もエジプトの碑文の解読とかの話題が多い。ちなみに先日庭で開催されたハウスメイトのBBQでは近所のおじいさんだと思っていたゲストがアラン・ジェームズ教授という古代エジプト研究の世界的権威らしかったので、エジプト学者にとっては素晴らしい環境だと思う(裏をとるためにwikiで調べたら6ヶ国語でエントリーがあり、国際エジプト学会の元会長だったので誇張ではないようだ)。

2. オリエンテーションとメール作法ワークショップ


到着後すぐに参加必須の留学生向けオリエンテーション(8/24-25)と米国での生活に関する参加自由のワークショップが入学式前に数日間(8/28-8/31)ほどあった。東大では考えられないほど丁寧なオリエンテーションで、2日間毎日朝ごはんと昼ごはんが提供され、全博士課程の留学生が集められて、様々な説明を受けた。色々驚いたが、夜は電話すれば大学のシャトルがキャンパスの現在地に迎えに来て、各自の家の前まで送ってくれること、大学の保険センターは無料で、留学前に日本で接種した数万円分の予防接種も全て無料だったこと(日本で接種したのを激しく後悔)、図書館の本が無制限に借りれ、延長も何回でもでき、かつ他のアイビーリーグ(ハーバード、イェール等)の図書館の本も無料で取り寄せられることなどである。ワークショップは細かいものが多く、その中でも米アカデミアにおけるメールの作法に関するワークショップは勉強になった。かなり細かい暗黙のルール(e.g. メールで名乗る時はI am...ではなく、My name is...がベター)や、アジアからの留学生がよくやる「先生を褒める挨拶」や「謙遜する表現」がマイナス効果になることなどを注意された。例えば以下のような文章は不適切で、アメリカのアカデミアでは真摯(genuine)ではないと受け取られるらしい。

不適切事例1:I appreciate your wonderful and amazing classes.
不適切事例2:You are a kind and generous professor for taking time to meet with me.
不適切事例3:I humbly request that you meet with me to discuss my questions.

米で礼儀正しくコミュニケーション取るためには、褒めたり、謙遜したりするのではなく、wouldやcouldを多用せよとのことであった。

3. 入学式とポカノケット族


ブラウン大学入学式の様子
ポカノケット族の抗議
入学式(Convocation)はブラウン大学の芝生で9/5に行われた。Van Wickle Gateという入学式と卒業式の日にしか開かない名物の門(東大でいう赤門)があるのだが、そこから全員が入場して、Main Greenというブラウン大学の中心にある芝生の広場で学部、大学院の入学生全員が一度に集められて執り行われる(東大は人数が多すぎて学部、大学院の入学者全員が一度に集まれる場所などないので新鮮だった)。

大学の外ではブラウン大学の土地の領有を主張し、大学の土地の一部を占拠中のネイティブアメリカンのポカノケット族が抗議していた。総長演説ではポカノケット族の抗議を民主主義社会における平和的なデモ行動の良い事例として取り上げていて、対応のうまさに関心するとともに、少し上から目線だとも感じた。

以上、最初の10日間ほどのダイジェスト。また数日ごとに記録をつけておきたい。




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